これまでとこれからの活動

2011311日に宮城・岩手・福島東北3県を中心に起こった
マグニチュード9という大規模な地震と長期に続いた余震、
それによって引き起こされた津波、そしてさらに福島第一原発の破損
と放射能漏れ事故は日本の経済、社会、政治を大きく問い直すものとなりました。
その過程で日本の市民の国家への過度の依存という現実も露呈しています。
「違った体験を持つ多様な人びとが、多角的な視点から、
多重に多元的に協力して、老若男女の地域住民が社会の主人公として、
自分たちの生き方を決め、豊かな暮らし築く」というパルシックの民際協力の視点から、
人と人とが多重的に協力しあう事業の一環として震災被災者支援を開始しました。


大きな災害のとき、国や自治体が支援の網をかけます。
しかし、そのような大きな網にかからない人たちは必ずいて、
日がたつにつれて被災者の生活にも格差が生じ始めます。
パルシックは、そのような支援の格差を埋める役割をしようと考えました。
そこで、3月末、小規模な避難所が多かった石巻に向かい、
3台の車両で海岸地帯をまわりました。
個人宅に3世帯ほどが身を寄せ合ってくらしているような「避難所」、
民宿に身を寄せ合っている避難所、そうした小さな避難所を「御用聞き」をしてまわり、
食糧や衣類、雑貨、企業から提供された物資、
ソーラー発電システムなども届けてきました。
サイズや種類が細かに違うような子供用靴下や化粧品などの適切なものがなく
不便しているような物資も、できるだけ届けられるよう、小回り良く活動してきました。
今後も、被災者に寄り添い、彼らの困難や不便にいち早く気づき、
柔軟に対応していけるような支援を継続していきます。

現在、以下のような活動を検討または進めています。
   生活再建のお手伝いをしたいと考え、活動しています。
*『地域交流センター(仮称)』の設置
・地域の人が集まってお茶を飲めるスペースの提供
・行政や地域の情報の収集、発信
・フリースペースを利用したイベントや教室の実施
・戸別訪問により、特に高齢の在宅被災者の孤立を防ぐ
*『炊き出し』と『食材』の提供
*生活用品の配布と生活再建のための支援
   漁村ではスリランカのジャフナと同じように、漁業者の方々の支援を計画しています。
   これまでの経験を生かし、国内フェアトレードに寄与したいと考えています。